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問題数も生徒数も多いとなれば、必然的にテストの採点に多くの時間や労力を費やすことになります。学校を始めとした教育機関では人的パワーが慢性的に不足しているところが多く、現場では採点業務を効率化することが重要課題になっていると言えるでしょう。
ここでは、システムの導入も含め採点を少しでも効率化するための具体的な方法について紹介していきます。
答案を採点する場合、問一から採点するのではなく選択問題など採点しやすい問題から採点する方法があります。
選択問題の解答は選択肢の範囲内で行われるため画一的であり、迅速かつ正確に行うことが可能です。一方で記述問題などは、解答に目を通すだけでも時間がかかります。
さらに採点者の個人的な主観が入る余地もあり採点者の中には必要以上に採点に時間がかかる人も出る恐れがあるでしょう。
効率的に採点をする方法として、採点する生徒の順番を変える方法があります。通常試験の採点をする際は、回収したテストを上から順番に解答します。一方で採点する順番を普段の成績順に行うことにより、効率的に採点できる可能性が高くなります。
具体的には、成績の良い生徒の場合は正解率が高いことから、リズム良くスムーズに採点することができます。他方で成績が良くない生徒の場合、正解と不正解が混在してムラがあり、採点者もリズムに乗って採点しにくい状況が生まれてしまいます。
さらに成績の良くない生徒の中には文章が読みにくかったり奇抜な回答をする人もいることから、採点者側にストレスがかかりやすくなる点も否めません。
あえて成績順に採点することで、採点者のストレスが軽減され効率的に採点を進めることが期待できます。
通常テストの採点をする際には、正解に丸、誤答にはバツを記します。全ての解答に〇や×をつけていくと、それだけで時間や労力もかかるものです。
採点を効率的にするためには、あえて正解には丸をつけず誤答だけにバツをつけることで、採点時間を大幅に短縮できます。
難易度の高い試験の場合には、正解の丸のみつけて誤答には何もつけない方法も有効です。採点者がリズムに乗りやすい方を自ら選んでも良いでしょう。丸をつけずバツのみをつけることで、採点者の負担を半分にすることが可能となります。
テストの採点を効率化するには、採点を進める単位を生徒ごとではなく、問題ごとに変えるという方法もあります。
多くの方は、生徒一人の答案用紙を全部採点して終了したら次の生徒の答案用紙を採点するというように進めているでしょう。それを、問一から始めて、全員分の問一を採点したら、次に全員分の問二を採点するというように変更します。
同じ問題を続けて見ていくため、正解を一つ覚えておけばよく、頭を切り替える必要がありません。答えのパターンも限られるでしょうから、生徒の答えが「当っているのか間違っているのか」を判断する時間も短縮できます。
一つの解答用紙を最初から最後まで見て多様な設問をチェックするよりも、採点に迷う時間を減らせるため、採点を効率的に行うことが可能です。
「◯」や「×」のスタンプを利用することも、採点を効率化させる方法の一つです。「◯」や「×」を手で書いていくのは時間がかかりますし、体にも負担がかかります。一つの動作では大した労力でなくても、膨大な解答を採点するとなれば、時間と体への影響を感じるのではないでしょうか。
スタンプを使えば、書く動作を押す動作に変えられます。これにより、採点にかける労力を削減することが可能です。
「◯」と「×」の両方を用意しなくても、「×」だけを使って不正解にのみスタンプを押すという方法もあります。採点者がしなければならない判断のパターンを、できる限り少なくするのです。また、記述式ではなく選択式の問題にのみスタンプを使えば、スタンプとペンを持ち替える動作をなくすこともできます。
一度に全員分の答案用紙を採点するのではなく、採点する時間を分けることで、採点にかかるトータルの時間を減らすという方法もあります。
一気にすべてを採点しようとすると、忙しい日常生活でまとまった時間を確保しなければなりません。疲れていたり、長時間の作業で集中力が落ちていたりすると、正解か不正解かの判断に時間がかかったり、採点ミスしてしまったりするものです。
「一度で終わらせなくてもいい」と思えば、隙間時間を使って採点を進めたり、適度に休憩を入れたりしながら効率よく進められるでしょう。集中力が途切れなければ、採点の確実性を高めることも可能です。
時間を分けることによって、採点を効率化できるだけではなく、採点ミスも減らせるため、生徒や学生との信頼関係を損ねることもありません。
マークシートなど、コンピュータで処理できる採点システムを導入することも、採点の効率化には有用です。
人力で採点する場合、どうしても何らかのヒューマンエラーが発生することは避けられません。しかし採点システムを導入すれば、採点者の負担を取り除くことができると同時に、人的なミスも回避できます。
また多くの採点者を用意するには相応のコストがかかります。テストのたびに都度コストがかかることを考慮すると、採点システムを導入した方がコストダウンにも繋がり効率的です。
さらに採点システムを導入することにより採点時間を短縮することも可能となることから、採点の効率化のためには採点システムの導入を検討しても良いでしょう。
・お試し期間:無料有料に関わらず、導入前にトライアル期間があるかどうかを解説しています。
・弱点対策テスト作成:採点結果から、生徒のニガテを克服するための対策テストを作成できる機能の有無。データベースをもとに自動的に問題作成をしてくれるものもあります。
※導入前のお試し期間があり、採点結果の分析や弱点補強問題を作成できる機能を持ったシステムを選定しています(2020年10月2日調査時点)。
※各機能は追加オプションであり、基本料金には含まれていない場合もございます。